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信じるものは・・・

私の住む山奥の地域では、このような感じの悪い光景をよく見かけます。

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「烏」の死骸を吊るしています。超悪趣味。超グロテスク。都会に住む人達が見たら、山奥特有のカルト宗教か何かと思うことでしょう。
これは、この地域では古くから「烏」除けとして、有害鳥獣対策の一つとして行われています。全国的にこういう事ってよく、やっているのでしょうか?
おそらく、「烏」に対して、【ここに近付けば、お前らも同じように吊るされてしまうぞ!!】というメッセージが込められているものと思われます。
こんなの迷信、おまじない程度のもので、効果なんてある訳ない・・・・・と思うでしょ?この山奥に住んでいる私もそう思っていました。先日まで。そう、2カ月ほど前の話し。近くの先輩の畑のトウモロコシが「烏」にやられたそうです。確かに、その畑は自分の畑の近くであったため私も、そちらの方角から、おびただしい「烏」の鳴き声を聞きました。先輩は鉄砲を所持する猟師であるため、その中の1羽を撃ち落とし例のとおり吊り下げました。すると・・・なんという事でしょう!!それまで先輩の畑で鳴いていた「烏」の群れは、私の畑を挟んで反対側の1㎞ほど離れた畑の方で鳴いています。見事に、行動エリアを移動しました。それから、少なくとも最近までは、先輩の畑近くで鳴き声を聞いた事はありませんね。この「おまじない」の効果がどの程度継続するかは不明ですが、一時的であるにしろ確実に効果が出ました。すごく不思議、こんなに効果があるものかと感じました。先人たちは、「烏」の高い学習能力を利用した、こうした防御方法を昔から続けてきたという事でしょうか。小さいころからよく見かけた「おまじない」でしたけど、こんなに効果を実感した事は初めてでした。
 そこで、もちろん>先日獲った「烏」はこのように吊り下げました。
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ダブルで効果倍増!?
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地域ぐるみで

このブログでは以前から書いておりますが、ここ山奥の地域では、「日本鹿」が爆発的に増えております。「日本鹿」が毎月コンスタントに捕獲されるのに対し、「猪」は、前回の捕獲の記事以来、約4カ月ぶりとなります。
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この猪もなかなか警戒心が強い個体でした。檻の奥の餌を探るようになるまで2週間掛かり、仕掛けを落とすと決めてから、さらに1週間もかかってしまいました。トリガー部分の餌はなかなか食べなかったですね。まあ、トリガーを「糸」方式にすれば、もっと早く獲れていたと思います。
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夏の「猪」は毛が薄く地肌がよく見えます。♂と♀の兄妹と思われる2頭でした、


6月の終わりに、近所の畑を荒らす3頭の「猪」を目撃しました。目を付けた田畑を散々荒していましたが、7月になりすぐに、1頭を先に先輩が捕獲しました。私が今回2頭捕獲した事で、おそらくこの集落の田畑を荒らしていた「猪」は獲り切ったと思います。次の「猪」が来るのも時間の問題でしょうけど。幸い私の家の田畑は侵入される前に捕獲する事が出来ました。


 私たちの集落は10戸ほどの世帯で構成されています。この集落の中には私が知っているだけで現在8基の檻が設置してあります。設置者は私を含め3人です。特に相談しているわけではありませんが、集落内に非常に良いバランスで設置してあります。この集落に侵入してきた「猪」は高確率でこれら8つの檻のいずれかで捕獲されていく運命ですね。まさに集落全体が「ごきぶりホイホイ」ならぬ「いのししホイホイ」って感じでしょうか。(笑)まあ、檻には全く近付かない個体もいますけど・・・。
これこそ行政機関の大好きな鳥獣害対策のフレーズ「地域ぐるみで」ってやつですかね。防御だけで、よその集落へ「猪」を追いやる方法でなく、捕獲する事でこの集落から「猪」を出させない方法です。そうする事で隣の集落に迷惑をかける事はありません。平均年齢はおそらく70歳を超えていると思うけど、頑張っているねぇ我等が集落!

烏がカー

「狩猟」において、鳥類を「罠」で捕獲する事は、禁止されています。銃器を用いないで捕獲するには通常「網」を使用する事になります。しかし、有害鳥獣駆除などの「許可捕獲」の場合には許可権者の許可があれば捕獲は可能となります。我が自治体では、「烏」、「雉鳩」、「鵯」、「川鵜」、「蒼鷺」の鳥類について「罠」での捕獲が指示されています。ちなみに、私は、「網」免許も所有していますが、一度も実践した事はありませんね。いつか挑戦してみたいと思っています。「鴨」とか美味しそう。
 
 さて、タイトルの「烏」。果樹、トウモロコシ、トマトなど、農作物も手当たり次第に突きます。しかし今回は「猪」捕獲のために、檻の前に盛った米糠を散々、荒しておりました。それならば、「檻の中でゆっくり喰いやがれ!」と早速仕掛けたところ・・・

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ハシブトガラス:スズメ目カラス科 狩猟鳥獣

カァ!

2羽の「烏」が檻の中で食事中。もっと、たくさんの群れだったと思ったけど・・・

「鹿」のため

なかなか、身の回りが落ち着かず約一か月ぶりの更新となってしまいました。

我が家では、7月の中旬頃「日本鹿」が畑の周辺を歩き始めました。まだ、歩きまわる“だけ”ですが、そのうち作物を食べるようになります。被害が出ないうちに、何とかしなければなりません。
ちょっと解かりにくいですが、写真(中央縦)が通常よく「鹿」が侵入してくる獣道です。
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見えますか?
この道に「罠」を埋めてあるのですが、今回の「鹿」はここを通っていないようです。そこで、「歩き易くしてあげましょう!」と言う事で、「鹿」のために獣道の草刈をしてみました。本当に効果があるかどうかは、全く解かりませんが、単純に人間でも草が無い所の方が歩き易いので、「鹿」もそうじゃないかなぁ~ってくらいの発想です。草が無くなり環境の変化により余計に警戒し、通る事がないかもしれません。
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かなり刈り込みましたが、写真では、草刈前後の違いがよく解かりませんね。
近くで見ると、こんな感じ
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この草刈作戦は吉と出るのか、それとも・・・そして、しばらく経ったある日

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ショック!空弾きかよ!

でも、草刈が要因かどうか解かりませんが、「鹿」がこの道を歩いた事は確かなようです。


この後、再び同じ場所に罠を埋め直しましたが、「鹿」はなぜか、この道を歩かなくなっただけでなく、畑にも近づかなくなりました。まあ、この作戦は結果的に吉と出たようです。空弾きの負け惜しみではありませんが、獣害対策で重要な事は獣を獲る事ではありません。田畑に侵入させない事です。例え「鹿」が獲れなくても、その「鹿」の警戒心が高まり、畑に侵入しなくなったのであれば、大成功でしょう。それとも、別の所で他の誰かがその「鹿」獲ってくれたのかな?

誰のため?

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トマトも順調に成長し、もうすぐ出荷の時期を迎えようとしていたある日、「盗られて」しまいました。トマトが、かじられていました。まだ青いじゃん!!1個だけなのですが「獲る前に盗られて」しまいました。侵入された悔しさで、かじられたトマトの写真を撮る事を忘れていました。ハウスの中の土は乾燥しておりサラサラで足跡が付きにくく何者が盗って行ったのか私には、解かりませんでした。
「盗られたから獲れ」と言う事で、侵入路を観察しハウスの外に「罠」を2つ追加しました。 そして翌日・・・・


お前か!!
「穴熊」かよ・・・

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アナグマ:ネコ目イタチ科 狩猟鳥獣

猟期中にかかって欲しかった・・・「穴熊」は狩猟鳥獣ですが、現在は猟期でないために、有害鳥獣として捕獲の許可が出ていない、我が自治体では「錯誤捕獲」となり、放獣しなければなりません。以前の記事 ―鳥獣の判別―でとり上げた、「洗熊」と同じ状態ですね。
近づくと、「シャー!!」と強気に威嚇してきます。なんと忌々しい。
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トマト盗ったの、コイツだよなぁ。昨日侵入した奴と同じ所から入っているし、そうだよなぁ。例の鉄パイプで天誅喰らわせてやりたいぃぃぃ!!でも・・・放獣(泣)。しかし、「洗熊」と違って移動させることは出来ます。ガソリン使って滅茶苦茶遠くに放獣してきましたよ。役場の担当者に「穴熊」も追加で許可を出してくれるようにお願いしましたが、・・・無理だろうなぁ。実は前回の「洗熊」も今日現在許可が下りていません。今年は許可を出さないとの回答でした。実際に被害が出ている事が、ほぼ明白な状況でも我が自治体は許可出さないですね。なんでだろう?農家のための有害鳥獣駆除じゃないって事?