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止め刺し方法(フクロナガサ編)

今回の記事も「動物の命を奪う」方法について記述しております。露骨な表現も含まれており、不快に感じる方もいらっしゃると思いますので閲覧にはご注意下さい。(そのように感じる方は、速やかにご退出ください。)



以前は、狩猟免許区分が「網・罠免許」であったものが、平成19年度から「網免許」と「罠免許」に分離されました。「猪」、「鹿」、「猿」などを捕獲するための「罠免許」については、鳥類の判別などの科目が無くなるため(「罠」による鳥類の捕獲は原則禁止されています。)取得しやすくなりました。その効果なのか最近、「罠免許」を取得する人々が、年々増加していると聞きます。実際に私の所属している猟友会でも「罠免許」のみ取得している人の割合は増加していますが、「銃」を所持する会員は年々減少をしているのが現状です。現在、私の周りの「罠免許」のみの狩猟者の多くは、獲物がかかると「銃」を持つ猟師に「止め刺し」を依頼していると思いますが、今後頼める「鉄砲撃ち」も少なくなり「止め刺し」が安全に出来なくなるのではないかと危惧しています。私は、「銃」を所持せず「罠」により捕獲を行う者として、「銃」を使わずに安全な「止め刺し」が出来ないか、試行錯誤しているところです。
今回は、前回の記事で紹介した「フクロナガサ」を使った方法いついて書いていきます。これは、大型の「猪」、「日本鹿」の「止め刺し」の仕方です。
まず、「フクロナガサ」の“フクロ”に差し込む棒を用意します、
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直径2.5cm程の樫の木の先を“フクロ”に合うように加工しボルトで固定するための穴を開けます。
そして、「フクロナガサ」を固定します。
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樫の木の棒は2mのものと4mのものを用意しています。
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2mの方は「日本鹿」用、4mの物は「猪」用です。「日本鹿」は、基本的に逃げるので追いかける格好になりますので、軽くて動きやすい短い棒を使用します。「猪」は、こちらに向かって突進してきますので、距離をとる事が出来る長い棒を使用します。

こちらの段取りとしては、
①ワイヤーの掛かり具合がしっかりとした状態であることを確認する(脚が折れていないかなども含めて。)⇒②可動範囲の確認⇒③獲物の正面から突き出血させ絶命させる
といった、感じです。「猪」と「日本鹿」では、突き刺し方が異なりますので個々に紹介していきます。
まずは、「猪」の方法について紹介します。ワイヤー等確認後、猪の突進して来るコースを見極めます。そして、「猪」よりも高い位置から接近し、そのコース上に4mの棒に固定した「フクロナガサ」の刃が上向きになるようにし、その先端が可動範囲の端と重なる位置に間合いを合わせ、地面に置く位に低く構えます。そして、狙う場所は、ワイヤーの掛かっている脚と反対側の脚の付け根、首、の辺りです。
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(赤丸は左前足に掛かった場合。)
「猪」が突進してきて、ちょうどワイヤーが伸びきる瞬間に脚にワイヤーが掛かっていない方の体がこちらに向くことになりますので、その瞬間をねらってカウンター気味に先ほどの部位に差し込みます。心臓を狙うイメージで差し込みますが、実際に心臓を突いた事は数えるほどしかありません。ですが、首周辺の血管を切ることにより、勢いよく放血され、やがて絶命します。
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(対猪用 4m仕様)
可能であれば、新たにワイヤーを掛け、2点止め、3点止めにして動きを封じてから実行する方がより安全だと思います。そういった方法については、現在器具作成中のため、後日改めて紹介します。

次に「日本鹿」の方法です。2mの棒を用意し「フクロナガサ」を固定します。狙う場所は、
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赤丸の部分です。しかし「日本鹿」は逃げて行くので、正面から突き刺すのが難しくなります。やり方としては、①対峙して“にらめっこ”の状態になった瞬間を見逃さずに正面から差し込む方法。②ワイヤーいっぱいまで逃げた時にバランスを崩して倒れ込んだところを正面に回り込み立ち上がる前に差し込む方法。この二つくらいでしょうか。いずれの場合も、刃は上向きに構えて差し込むのが良いと思います。こちらも、心臓を突くイメージで差し込みますが、実際に心臓を突いた事例はあまりありません。

以上「フクロナガサ」による方法を紹介しましたが、けっこう重要な問題もあります。「フクロナガサ」+「棒」の重さがかなり重くなります。前回紹介したとおり「フクロナガサ」の重さは720gあります。2mの棒の重さは1.6kgあり、合わせて2.32kgとなります。4mの棒は当たり前ですが、さらに重く3.6kgもあり合わせると4.32kgとなり、結構大変です。強度の問題もあり棒を細くする事もできません。何か良い軽くて丈夫な材質の棒を研究しなければなりません。
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フクロナガサについて

<最初に>
 今回の記事も「動物の命を奪う」道具について記述しております。露骨な表現も含まれており、不快に感じる方もいらっしゃると思いますので閲覧にはご注意下さい。(そのように感じる方は、速やかにご退出ください。)





 【止め刺し方法(フクロナガサ編)】の前に「フクロナガサ」について少し紹介を…と言っても、私が使っているものは、web上で「フクロナガサ」と検索すると、最も多くヒットすると思われる、超有名な西根打刃物製作所の「叉鬼山刀」ですから、ご存じの人の方が多いと思います。

西根打刃物製作所
http://www.matagi-nagasa.com/index.html

私のものは、9寸5分のサイズとなっています。これです。
「叉鬼山刀」_convert_20130506005309
<西根打刃物製作所ホームページより>


 この「フクロナガサ」の一番の特徴は、言うまでもなく
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 棒を差し込んで、槍の様に使える事ですが、もう一つの特徴がこれです。
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 刃幅が5.5cm近くもあります。
 購入当初は5.6cm以上あったと思いますが、実はハードな使用により、2回ほど入院しまして研がれるうちに減ってしまいました。ちなみに、西根打刃物製作所では、【当方が「又鬼山刀」を作り続けている限り、又鬼山刀に不都合が生じましたらいつでも無料で修理致します。(一代保証)。】とされており、無料で修理していただけます。(それに掛かる送料は自己負担。)
 この広い刃幅が、止め刺しには有効に作用します。獲物に差し込む時、より多くの血管などを切っていくことになり、ほとんど1回の差し込みで決着を付けることが出来ます。先輩猟師の中には、刃幅が広いと肉が傷むところが多くなるから、という理由で細身の狩猟刀を愛用されている方もいらっしゃいますが、少しでも安全で確実な止め刺しのためには、狩猟刀は刃幅の広いものが良いと思います。

 このフクロナガサを購入するにあたり、まず西根打刃物製作所にメールにて、罠猟の止め刺しに「フクロナガサ」を使う事を考えているという旨を説明し、いくつかの質問&相談をさせていただきました。すると、丁寧な回答をいただき、罠猟に使用する場合のアドバイスも添えられていました。その後、何度かメールのやり取りの末に特注で出来上がったのがこちらです。
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 最初の写真と比べて、どこが違うか分かりますか?
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 棒を差し込んで槍状にして使用する事が前提ですから、より、強固に固定できるように、柄(フクロ)の長さを5cmほど長くしていただきました。これにより、剣鉈としてのバランスはかなり悪くなりました。その代わり柄が長い分、無理なく両手で握って振れるようになりました。しかしまあ、これを振り回して藪を払いながら、道なき道を進む…って事は…ほぼありませんね。(笑)さらに欠点は、当たり前ですが重い事ですね。西根打刃物製作所ホームページの公式情報によると9寸5分のサイズで約580gとありますが、私のものは720gもあります。
こうして書くと、欠点ばかりのようですが、止め刺しには、大活躍中です。何にせよ、切れ味抜群!!大袈裟ではなく、差し込んだという感じ(抵抗感)が全くしないのに獲物には、ちゃんと刺し込まれています。

後日、今度こそ【止め刺し方法(フクロナガサ編)】に続く予定です。

止め刺し方法(鉄パイプ編)

<最初に>
今回の記事は「動物の命を奪う」方法について記述しております。露骨な表現も含まれており、不快に感じる方もいらっしゃると思いますので閲覧にはご注意下さい。(そのように感じる方は、速やかにご退出ください。)





 「箱罠」であれ、「くくり罠」であれ、罠にかかった獲物は、捕獲対象獣であれば、息の根を止め、命を奪わなければなりません。それを「止め刺し」といいます。私は、猟銃を所持していませんので、それを使わずに「止め刺し」をしなければなりません。そこで、猟銃を使わない、私なりの「止め刺し」方法について紹介していこうと思います。まだまだ、いろいろな方法を試しながら、まさに試行錯誤している段階ではありますが、実際に行っている方法から記事にしていきます。
 なお、環境省から「動物の殺処分方法に関する指針」というものが示されており、それに沿った方法により実施する事が望ましいと考えます。
 また、「一般社団法人 大日本猟友会」が発行している「日猟会報」という冊子があります。その中に「共済だより」という項目があり狩猟、有害鳥獣駆除による事故発生状況が記載されています。平成23年度のデータでは全体の3割程度を占めている事故がワイヤー切れなどによる「罠にかかった獲物の逆襲」による事故となっています。23年度は死亡事故につながったケースは無かったかと思いますが、かなり危険を伴う作業であることを頭に入れておく必要があります。

 今回は、「白鼻心」などの小型動物や、20kg以下の小型の「猪」、中型以下の「日本鹿」が「くくり罠」にかかった場合を対象とした、鉄パイプによる方法です。
使う道具は
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1.1m位のガス配管用?の鉄パイブにハンマーなどの柄に巻くグリップテープを巻いたものです。
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先は衝撃力を一点に集中させるため、T 字のジョイントとエンドキャップを付け小さなハンマーの様にしてあります(効果のほどは・・・それほど無いかも)。それと、狩猟刀(8寸以上?)です。
段取りとしては、
①ワイヤーの掛かり具合がしっかりとした状態であることを確認する(脚が折れていないかなども含めて。)⇒②獲物をこの鉄パイプで殴り、気絶させる⇒③狩猟刀で心臓を突くなり、動脈を切るなりして出血させ絶命させる
という感じです。
①、③はどの獲物でも同じですが、②は獲物によって殴る部位を変えています。

まずは、「猪」です。再度書きますが、超ビビり症の私は、20kg位よりも小さな小型の「猪」の場合のみ、この方法によります。
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赤丸の眉間辺りを狙います。
「猪」は直線的にこちらに向かって攻撃するように突進してきますので、「猪」より下側から近づいては危険です。突進の勢いを少しでも弱めるために、上側から間合いを詰めます。そこで、「猪」が突っ込んできて、ちょうどワイヤーが伸びきるタイミングでカウンター気味に殴るようにします。(前出のミニハンマーの部分がうまくヒットすれば効果倍増か?)「猪」の大きさにもよりますが、おそらく1回のアタックでは気絶しないと思いますので2、3回は試みる必要があります。

次は、「日本鹿」です。
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赤丸の後頭部~首の辺りを狙います。
「日本鹿」は基本的に「猪」と対照的に逃げるように遠ざかっていきますので。後ろから追い詰めるような格好になります。この時、逃げた「鹿」が急に方向転換した時に罠のワイヤーで自分が「足払い」を掛けられたような状態となり転倒する可能性があるので、注意が必要です。また過去に1度だけ、発情期?の「雄」に頭を下げて一本角をこちらに向けられ、突進された経験があります。まあ、滅多にないことですのであまり気にすることは無いかもしれません。そして間合いを詰めたら、横殴りにフルスイングします。「鹿」は大抵一撃で気絶します。

ざっと、書きましたが以上が私の鉄パイプによる方法です。まあ、web上でもよく紹介されている方法なんですが・・・このブログをご覧になっている数少ない方々の中で、この方法を参考にされる方がもし、いらっしゃったら申し訳ありませんが自己責任でお願いいたします。

後日、【止め刺し方法(フクロナガサ編)】に続く予定です。
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